<< R7MIX Series GATEWAY


自己流「DDRを意識した足譜面のつくりかた」SINGLE編
DDR/StepManiaで"足譜面"を作りたい全ての人に、考えてほしい

#音ゲーマー達の発信所 Advent Calendar 2014 寄稿
※ PCでの閲覧を推奨
                 


very_long_まえがき

はじめまして、もしくはこんにちは。iF(イフ)と申します。
思い切ってこのAdvent Calendarに登録してみたものの、何を書くのか先週まで全く決めていませんでした…。でも何とか辞退は回避しました。よかったよかった。
自己紹介から始めたいと思います。

自分は何者なのかといえば、元々ただのDDRerでした。今は違うのかっていうと今もそうなんですけども。(1110-6544)
家族が購入した家庭用BEST HITSでゲームの存在を知り、実際に遊んでゲームのシンプルさと難しさ、そして楽曲の素晴らしさを知りました。その後一旦興味を失ってしまったのですが、数年後に偶然とある譜面の動画を見たことをきっかけに、再びDDRというゲームに興味を持ちました。

しかしその動画で使われていたゲームは、DDRではなくStepManiaでした。

手探りで導入し、D3MIXをはじめとした、当時国内で公開されていた様々なパッケージを遊んでいるうちに、自然と目で矢印を追うことに慣れていきました。
ついには譜面やパッケージを作ることに憧れて、R7MIXという企画を始めました。
(最初の頃はまだ「ぼくがかんがえたさいきょうのぱっけーじ」レベルの稚拙な譜面の寄せ集め)

ある時「普段手でやっていることを足でやるだけだよな」と思い、ゲームセンターでDDR Xをやってみたところ、見事にハマってしまいました。その後もX2、X3、2013とプレイを続け、現在に至ります。実力はXから現在まで、ずっと足神止まりです。成長してない。
余談ですが踏みゲーの他にはDTMとか某イノベーションなゲームとかやってます。一時期は、足譜面を作るために作曲をしていることがほとんどでした。


さて、先述の「R7MIX」というStepManiaのパッケージ企画では、これまで大きく分類して4つのタイトルを作ったのですが、その中でも最新作の「R7-4thMix -Phase 2 Phase-」は、音楽やグラフィック以上に、何よりも「譜面」に力を注いだ作品に仕上がっていると自負しています。
そのこだわりとしては、



譜面の製作者は、本家DDRにおける一定値のエンジョイレベルなどを参加資格として製作者の公募を行い、審査をくぐり抜けた、かつ全員アーケードのDDRを現在もプレイしている面々のみで構成しました。

パッケージ全体の難易度のバランスが良くなるように、全ての難易度を頻繁に集計してはグラフに起こしていました。

場合によっては作曲の段階から、足りない難易度を補っていました。

譜面を製作するにあたり、全スタッフに対してレベルや配置など事前にいくつかの制約を設ける場合がありました。(この曲のこの譜面はLv11~12程度に抑えてください、など)

メタルパッドを購入し、足でもある程度のテストプレイをしましたR7-4thMix -Phase 2 Phase-は、こんなパッケージです。
なので、本家DDRが好きな人には強くお勧めできる内容になっていると自負しております。

そして今回は、過去に私がこのパッケージの製作を指揮するにあたって、自分の中に持っていた「譜面製作に関する方針やこだわり」を、思い切って書いてみることにしました。
EDITで活用するも良し、これからStepManiaで足譜面のパッケージを初めてみたい!と思っている希少種な方には目を通してもらいたいです。

本当は自分の心の中だけに留めておこうと思っていたのですが、今となっては大規模パッケージのまとめ役を休止した身ですし、隠す必要も無いかなと。
他の方が新しくパッケージを始めるような動きもちらほら見受けられていますので、それらを応援するといった意味でも、私の経験が誰かのためになるのであれば良いなと考えた次第です。
動画や文字数が多くなってしまうことが予想されるので、いくつかにページを分割して掲載させていただきます。最終日だってのになんて量だ


本題に入る前に、一番大事なことを最初に書いておきます。それは譜面に絶対解は存在しないということです。常に「誰かにとっての"神譜面"は、同時に誰かにとっての"クソ譜面"である」という意識を持って譜面を作りましょう。逆もまた然り。
これからここに書く内容は、決して「ルール」ではありませんから、全てが正しいことであるとは思っていません。(DDRに関する知識や経験が乏しい状態で足譜面を作り始めるくらいなら)参考程度に見ておいて欲しいなというものであるだけでなく、「自分はこう思っているのだけど、どうだろうか」という問いかけのまとめでもあります。
何かご意見があれば書いた人のTwitterまで。

なお、この記事内で例として取り扱う譜面動画の中には、StepManiaを用いた譜面の動画が含まれています。本家DDRの動画のみを用いることができればよかったのですが、そもそも見つからなかったり、見やすさを考慮した結果最適であると思った動画を使用していますので、ご了承ください。
                 


前提の確認 ~今回は「DDR風」の「SINGLE譜面」!~

まず今回の話をするにあたって、いくつか前提となる条件を設定したいと思います。


■ 使うノーツは「ふつうの矢印」と「フリーズアロー」のみ!

本家DDRのEDIT、およびStepManiaでの譜面製作を想定します。
ショックアロー(MINE)や、StepManiaやITGに登場するROLLなど、特殊な矢印については今回は使用しません。
(一応、最後のほうでちらっと触れる予定です。)



■ 矢印は ← ↓ ↑ → の4方向しかない!

DDRではこの4つの矢印を使用します。今回の解説で使うのはこの4方向のみとします。
この4つを2セット使用するDOUBLEモードに関しては、私がDOUBLEモードで遊ぶようになったのがX3以降とまだまだ経験が浅く、語れるほどの経験を積めていないと感じているため、今回は省略します。書く時間もありませんし。
斜め矢印が登場するSOLOモードやPS3版DDRのCHALLENGE風8方向譜面、QUADモードに関しては、需要を考慮して割愛させていただきます。



■ 足は2本しかない!

人間の足は2本しかありません。そのため本家DDRでは3つ以上の矢印を同時に踏ませることはありません。今回の解説でも、当然ながらこのルールに従います。

手譜面?BMSでどうぞ
メキシコ?今は忘れろ (∫・ω・)∫←BRD



■ 今回製作するのは「ネタ譜面」ではない!

とてつもなく高い難易度、人間工学的にクリアが不可能な難易度、観賞用譜面などは今回全て論外です。
初級者中級者でも難なく楽しめる、親切な譜面の製作を想定します





基本的な部分 ~はじめて譜面を作るときに意識すること~ : 次のページ >>




もくじ

very_long_まえがき + 前提の確認 ~今回は「DDR風」の「SINGLE譜面」!~
・使うノーツは「ふつうの矢印」と「フリーズアロー」のみ!
・矢印は ← ↓ ↑ → の4方向しかない!
・足は2本しかない!
・今回製作するのは「ネタ譜面」ではない!

■ 基本的な部分 ~はじめて譜面を作るときに意識すること~
・作ることに慣れるまでは、ひたすら「交互踏み譜面」を作れ
・簡単な難易度の存在意義・「交互踏み」の例外
・最低限気にしておきたいことは「体の向き」
・「4分」と「8分」のリズムさえあれば、ゲームとしては成立する

■ 中級的な分野 ~製作に慣れてきたら考えてみてほしいこと~
・足の移動距離で難易度は変わってくる
・左右の足をバランス良く使わせるということ
・「↓↑」同時押しの踏み方は2通りあるということ

■ 賛否両論になりそうな項目
・いわゆる「アフロ踏み」は多用すべきか?
・「コピペ&ミラー譜面」はアリかナシか?
・「スイッチ」の必要性

■ 上級的な項目 ~咄嗟の判断力を求める譜面~
・必ずしも音楽に合わせる必要は無い?
・音合わせではない「スキップ」の存在
・製作時のミス?昔のDDRに存在した僅かなズレ
・足音も音楽の一部?プレイヤーを苦しめるために作られたような"鬼"譜面

■ さいごに ~他に伝えておきたいことあれこれ~
・一番難しい作業は「適切な難易度をつけること」
・結局、この結論になる

■ おまけ ~特殊な矢印について~
・踏んではいけない矢印「ショックアロー」
・StepManiaだけに登場する特殊な矢印
                 


Special Thanks

#音ゲーマー達の発信所 主宰 @wand07 氏
R7-4thMix -Phase 2 Phase- 製作スタッフの皆様
掲載動画のアップロード者

and... DDR ALL STARS


2014.12.25 - iF (Z-Siecle) - @R7iF - @R7MIX
                 


ツイート